2021-01-01から1年間の記事一覧

ムーブ・トゥ・ヘブン

キム・ソンホ監督、イ・ジェフン、タン・ジュンサン、ホン・スンヒ。おじさん役のイ・ジェフンがだんだんやさしい顔になっていくのがすごい。タン・ジュンサンのアスペルガーの演技もうまい。

地獄が呼んでいる

ヨン・サンホ監督、ユ・アイン、キム・ヒョンジュ、パク・ジョンミン、ヤン・イクチュン。ちょっと残酷すぎるところもあるが、ストーリーは納得できる。最後のあれは続篇への布石ですか?

なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?

アガサ・クリスティー、早川書房。少しずつ謎の答えを示しながら、同時に謎を足していく構成、配置のうまさは相変わらず。たとえば、ニコルソン博士やアラン・カーステアーズの出し方、写真の女性の正体など。主人公のふたりは死人が出ても、自分が殺されか…

蜘蛛の巣

アガサ・クリスティー、早川書房。クリスティーの戯曲は、いつものストーリーや人間関係を煮詰めて濃厚にしたような味わいがありますね。これももっと長い小説にできそうだけれど、戯曲として凝縮されている。

ブラザー

チャン・ユジョン監督、マ・ドンソク、イ・ドンフィ、イ・ハニ。安東の名家の当主が亡くなり、息子ふたりが葬儀に帰ってきた話。葬儀の風習がよくわかって興味深い。

エクストリーム・ジョブ

イ・ビョンホン監督、リュ・スンリョン、キム・ソンファン、イ・ジョンスク。警察が捜査のために開いたチキン屋が大繁盛して……というコメディ。

キングダム/アシンの物語

チュ・ジフン、ペ・ドゥナ、リュ・スンリョン/チョン・ジヒョン。朝鮮宮廷ものとゾンビの組み合わせがおもしろくないわけがない。ちなみに、アシンが綾瀬はるかに見えてしかたがなかった。

ナイルに死す

アガサ・クリスティー、早川書房。さすがにゴージャス。陰謀がひとつではないところがミソかと。風景といい、トリックといい、映像映えしそうですね。

検察側の証人

アガサ・クリスティー、早川書房。あまりにも名高い作品の再読(?)。短いなかにクリスティー的要素がぎゅっと詰まっている感じ(とくに重要人物の行動の動機)。

レヴィンソン&リンク劇場 皮肉な終幕

リチャード・レヴィンソン&ウィリアム・リンク、扶桑社ミステリー。切れ味鋭いショートショート的な味わいで、どれもすばらしい。刑事コロンボでは本当にお世話になりました。

誘拐の日

チョン・ヘヨン、ハーパーBOOKS。ちょっとプロットをいじりすぎではないかなあ。もちろん、すべてがリアルである必要はないのだが。

賢い医師生活2

たいへんよくできたドラマです。悪人が出てこないところがとくにいい。

越境者

C・J・ボックス、東京創元社。安心して読めるシリーズだけれど、今回はネイトの役割がうーんという感じ。個人的には、メアリーベスの母親が少々苦手で……。

パワー・オブ・ザ・ドッグ

トーマス・サヴェージ、角川文庫。名作。入念な人物造形とカウボーイたちの生活描写が秀逸。最後は加速度的にサスペンスが高まる。作者はゲイ(バイセクシャル?)だったようだが、ほかの作品も読んでみたい。

見知らぬ人

エリー・グリフィス、創元推理文庫。どう考えても自分向きではありませんでした。ヴィクトリア朝ゴシックを期待したのだが……。犯人はたしかに意外だけれど。

愛の不時着

イ・ジョンヒョ監督、ヒョンビン、ソン・イェジン、キム・ジョンヒョン、ソ・ジヘ。いくらなんでも偶然がすぎるのでは、という設定も多いが、つっこみどころが多いのもヒット作品の条件なのでしょう。

新感染 ファイナル・エクスプレス

ヨン・サンホ監督、コン・ユ、キム・スアン、チョン・ユミ、マ・ドンソク。よくできている。病原菌の正体を説明しないところが潔い。ゾンビたちが吹っ飛ぶシーンなどにも感心。

カリフェイト

アリエット・オプハイム、ギゼム・エルドアン、アメド・ボザン。アラブ系の顔の人たちがスウェーデン語をしゃべるので、最初どこで何が起きているのかわからなかったが、わかってからはスリルの連続。とくに最終2話の展開は予測がつかなかった。ラッカに渡…

オクトーバー・リスト

ジェフリー・ディーヴァー、文春文庫。極論すると、どんでん返しのためには、人間はただの駒になる。つまり、人物描写が薄くなるか、ずいぶん矛盾をはらんだ性格になる。だからあまり惹かれないのだということに気づいた(まあ、フィリップ・マーゴリンのあ…

結ばれたロープ

フリゾン=ロッシュ、みすず書房。ラスト近くのヴェルト峰頂上からの風景がこの上なくすばらしい。 日没はかぎりなく先延ばしにされている。平野ではすでに夜だが、ここ、四〇〇〇メートル以上のこの山頂では、彼らが影を抑えこんでいるのであり、消えつつあ…

帰れない山

パオロ・コニェッティ、新潮社。ピエトロとブルーノは結局、お互いしかわかり合える相手がいなかったのだろう。山小屋を建てる場面、最後にワインを酌み交わす場面が美しくも切ない。

ブート・バザールの少年探偵

ディーバ・アーナバーラ、早川書房。インドの風物が目新しく愉しい。結末はまあ、予想どおりだったか。

壊れた世界の者たちよ

ドン・ウィンズロウ、ハーパー・コリンズ。考えてみれば、警官たちが殺人集団になるとか、大いに現実離れしているのだが、それでも引きこまれるのがさすが。

クイーンズ・ギャンビット

スコット・フランク脚本・監督、アニャ・テイラー=ジョイ。本にしろ映画にしろ、クスリがらみの話は苦手なのだが、最終話では涙涙。よくがんばった。みなの祝福もうれしい。ラストもすばらしくかっこいい。

賢い医師生活

イ・ウジョン脚本、シン・ウォンホ監督、チョ・ジョンソク、チョン・ミド。3話目ぐらいまで名前が混乱するが、そこから先は一気見の愉しさで、最終話は泣けるシーンの連続。アン・チホン(キム・ジュンハン)の片思いが切ない。シーズン2には出ないそうで、…

父を撃った12の銃弾

ハンナ・ティンティ、文藝春秋。すばらしい。個人的には『ザリガニの鳴くところ』よりはるかに好み。ホーリーとリリーが出会う場面は最高だし、最後の余韻も味わい深い。次のような箇所も印象に残る。 鏡を見ているようだった。ルーの内にあるのと同じ望みが…

ボイス

チャン・ヒョク、イ・ハナ。連続殺人犯を追う大きな筋と、個別の事件を追う小さな筋が絡み合う『メンタリスト』型のドラマ。『メンタリスト』とちがうのは、1話完結が基本ではなく、小さな筋がすべて大きな筋と関連しているところで、ご都合主義の印象を免れ…

第八の探偵

アレックス・パヴェージ、早川書房。そもそも犯人、被害者、容疑者、探偵の組み合わせで無限に物語は作れるが、そのなかから説得力のあるものを構成するのが作家の腕の見せどころということか。その点、クリスティーは見事であったと。ともあれ、こういう作…

海にかかる霧

シム・ソンボ監督、キム・ユンソク、パク・ユチョン。なんの前知識もなく見たら、予想外の展開だった。ポン・ジュノのプロデュースだというから、さもありなん。最初の麗水の漁村の描写はどこか懐かしい。途中からは怖いが、バトルロワイヤル化してからは、…

12モンキーズ

テリー・ギリアム監督、ブルース・ウィリス、マデリーン・ストウ、ブラッド・ピット。興味深い題材だが、ちょっと作りが錯綜しすぎているのでは。ドラマで長尺になったほうがわかりやすいかもしれない。ブルース・ウィリスのサービスショットも必要なのかど…