2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

カステラ

パク・ミンギュ、クレイン。いやこれはすばらしい。何より翻訳が自由。しかも訳者は韓国の人。英日翻訳って、情報が多すぎてみんな縮こまっていないか。こんなに愉しくていいものなのに。「そうですか? キリンです」でなるほどと思わせられ、「ヤクルトおば…

ありふれた祈り

ウィリアム・K・クルーガー、早川書房。『闇の記憶』を読んだときには感じなかったのだが、どうもこの作品には田舎物の「えぐみ」がある。カエルを爆発させるいたずらとか。終盤は盛り上がってくるけれど、どうも全体の雰囲気が……

新聞からの引用(デスクメモ)

ヒトラーの右腕だった高官が戦後の裁判でこんな趣旨の証言をしたという。「国民は戦争を望まない。しかし決めるのは指導者で、国民を引きずり込むのは実に簡単だ。外国に攻撃されつつあると言えばよい。それでも戦争に反対する者を、愛国心がないと批判すれ…

フランケンシュタイン

メアリー・シェリー、新潮文庫。初読。なるほどこういう話でしたか。フランケンシュタインは老博士と勝手に思いこんでいたけれど、学生時代に創ったというのには驚いた。怪物の創造過程や人間化していく過程はあっさり。むしろ、スイスやライン川など、ヨー…