2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス

ダン・クワン、ダニエル・シャイナート監督、ミシェル・ヨー、キー・ホイ・クァン。ちょっとわけがわからない。アカデミー賞ですか。うーん。

青いゼラニウム

原作は短篇集『火曜クラブ』に収録されている。児童書にも訳されているようだ。家族関係がわかりやすく、犯人もそれなりに意外で、なかなかよろしいのでは。

ミッドサマー

アリ・アスター監督、フローレンス・ピュー、ジャック・レイナー。友だちに誘われてスウェーデンのカルト教団の儀式にまぎれこんでしまった学生たちの悲劇。全編明るくて、ホラー映画とは思えないが、よく作りこまれています。監督は日本の姥捨山にヒントを…

英国古典推理小説集

多くの翻訳ものとちがうアプローチの「読みやすさ」なので、勉強になる。初の女性探偵登場というパーキス「引き抜かれた短剣」など、話としてもよくできています。フィリークス「ノッティング・ヒルの謎」は、このネタにしてはちょっと長いかな。

チムニーズ館の秘密

これも原作はマープルではないが、1932年のダイヤモンド盗難事件と現在の殺人をつなげるプロットがよくまとまっている。ヴィクトリアをめぐる最後の謎がまさに「チムニーズ館の秘密」であるところもしゃれていますね(と思ったら、これはドラマオリジナルの…

スタイルズ荘の怪事件

アガサ・クリスティー、東京創元社。きっちり整った本格推理小説だが、密室、家の見取り図、紙の燃えさし、書きかけの文字など趣向も盛りだくさんで、デビュー作ならではの意気込みというか、気負いも感じられる。どんな作家もデビュー作はそうなるものです…

なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?

これも原作はマープルものではない。海岸で男が謎のことばを残して死んだ事件を解決するために、男女が素人探偵よろしくお城に乗りこむという枠組みだけ取って、あとは大胆に改変しています。

蒼ざめた馬

これも原作はマープルものではないが、ドラマでは、殺された友人の牧師の無念を晴らすためにマープルが現地に乗りこむ体裁となっている。こういうときのマープルは強い。犯人の意外性もあり、『ゼロ時間へ』と並ぶ佳作ではないか。

恐るべき太陽

ミシェル・ビュッシ、集英社。ポリネシアの島で展開する『そして誰もいなくなった』ふうの殺人。最初が入りづらいが、最後にパタパタと解決していくところは愉しい。読み終わってから全体を振り返ると、まあよかったかなと。