2023-09-09から1日間の記事一覧

スタイルズ荘の怪事件

アガサ・クリスティー、東京創元社。きっちり整った本格推理小説だが、密室、家の見取り図、紙の燃えさし、書きかけの文字など趣向も盛りだくさんで、デビュー作ならではの意気込みというか、気負いも感じられる。どんな作家もデビュー作はそうなるものです…

なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?

これも原作はマープルものではない。海岸で男が謎のことばを残して死んだ事件を解決するために、男女が素人探偵よろしくお城に乗りこむという枠組みだけ取って、あとは大胆に改変しています。

蒼ざめた馬

これも原作はマープルものではないが、ドラマでは、殺された友人の牧師の無念を晴らすためにマープルが現地に乗りこむ体裁となっている。こういうときのマープルは強い。犯人の意外性もあり、『ゼロ時間へ』と並ぶ佳作ではないか。