2024-01-01から1年間の記事一覧

殺人者のパラドックス

イ・チャンヒ監督、ソン・ソック、チェ・ウシク。カオス編集がおもしろいと言えばおもしろいのだが、プロットが強引だし、ソン・ソックも生かしきれていないように思った。漫画が原作なんですね。

動く指

原作のおもな作りは、村じゅうの人に届く中傷の手紙をめぐるコメディらしいが、ドラマのほうにコメディ要素はほとんどない。あまり印象に残らないドラマだったが、原作の評価は意外に高いようです。

親指のうずき

もとはトミー&タペンスものなんですね。犯人がなんだか不気味である。

ラストコールの殺人鬼

イーロン・グリーン、亜紀書房。犯人は名探偵・名警官の推理によってではなく、死体のビニール袋についていた指紋から突き止められるというのがリアルな世界。被害者の人生がかなりくわしく語られている。犯人が出入りしていたピアノバーに著者もかようよう…

文春落語二人会

喬太郎師匠、おもしろい(初音の鼓、白日の告白)。正蔵師匠の蜆売りは先日の志の輔師匠と内容もサゲもちがう。志の輔版は旦那が鼠小僧で、そっちのほうが味があったかしら。

スリーピング・マーダー

新居に引っ越したら、階段の下で女性が死んでいる幻視が……という設定が魅力的。ドラマ的にもよくできているんじゃないでしょうか。

ベルファスト

ケネス・ブラナー監督、ジュード・ヒル、ジュディ・デンチ。紛争がそこここで起きている1969年のベルファスト、プロテスタント地区に住む家族の物語。子供たちが「カトリックの人って、毎週教会に行かなくても、ときどき懺悔するだけですべて赦されるからい…

アリス連続殺人

ギジェルモ・マルティネス、扶桑社。おもしろいんです。とくに終盤の犯人捜しはなかなかですが、前半の蘊蓄はなんとかならないものかと。ルイス・キャロルは日本でも有名とはいえ、ダ・ヴィンチぐらい知名度がないと蘊蓄ものはしんどいかもしれない。あと、…

地下道の鳩 ジョン・ル・カレ回想録

エロール・モリス、デイヴィッド・コーンウェル。ル・カレが亡くなったのは2020年末。この映画ではずいぶん元気そうだが、いつ撮ったのだろう。回想録や伝記に書かれていなかった新たな事実はほとんどないが、画像的にも美しく、良質なドキュメンタリー。

京城クリーチャー

パク・ソジュン、ハン・ソヒ。モンスターが日本軍の人体実験から生まれたという設定は別にかまわないのですが、主人公が探せと脅された日本人女性と、韓国人父娘が探している母親が同じ病院に囚われていて、そこで人体実験がおこなわれ、モンスターがじつは…