2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

世界は分けてもわからない

福岡伸一、講談社現代新書。語ることばを持った理系の人の話は本当に面白い。第6章「細胞のなかの墓場」の論理展開のすばらしさに感心していたら(膵臓ガンは怖い)、そのあとスペクター事件というものすごいドラマが待っていた。そこいらのスパイ小説がぶ…

闇の奥

コンラッド、光文社。1ページ目の「薄黒い空気が凝って陰鬱な闇となり・・」からいきなり引きこまれる。既訳では、マーロウがどこで誰に何を話しているのかよくわからない個所もあったが、今回はそれもない。名訳です。脇役のロシア人や、クルツの婚約者も…