2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

チェイサー

ナ・ホンジン監督、キム・ユンソク、ハ・ジョンウ、ソ・ヨンヒ。日本映画ではないのだ、ありきたりなハッピーエンドを期待してはいけなかった。テーマもテーマだし、実際の犯罪にもとづいているというし。それにしても、この監督といい、パク・チャヌクとい…

ショルティ/ブルックナー

改めてシカゴ響の管楽器の抜群の安定感と美しさに驚く。全体的に快調快速な演奏が多いが、特筆すべきは交響曲第5番の第2楽章で、これまで聴いたどの盤よりゆったりしていて(ヴァント盤より5分以上長い)、おかげで総演奏時間が8番より長くなっている(驚)…

小澤征爾さんと、音楽について話をする

村上春樹、新潮文庫。小澤さんがみずから振った昔の演奏を聴きながらこう語る。 小澤「ここはもっとやるべきなんだ。もっとディレクションをはっきりするべきです。こうじゃなくて、たあ、たあ、たーーん(アクセントを強調する)、という具合に。もっと勇気…

アメリカン・ビューティー

コメディとして笑い飛ばすべきなのか、悲劇としてシリアスにとらえるべきなのか、対処に困る作品。アメリカの病という病をできるだけ詰めこんでみたということだろうか。役者の熱演は認めるけれども。

ショルティ/ワグナー

結局自分はショルティが好きなのだという結論に至りつつある。カラヤンが「歌」の人だとすれば、ショルティは「推進力」の人。歌のほうがいい? でも思い返せば、ブルックナーの7番も9番も、いちばん聴いたのはショルティだった。9番の第1楽章はなかなかテン…

ピラミッド

ヘニング・マンケル、創元推理文庫。ヴァランダー・シリーズの短篇集。父親やモナとの関係は各篇で変化していて、わかりやすいかもしれない。事件のほうは、あいかわらず地道な捜査が続くだけだが、「写真家の死」と表題作「ピラミッド」は読み応えあり。ヴ…

特捜部Q 檻の中の女

ミケル・ノルゴート監督、ニコライ・リー・コス、ファレス・ファレス。にこりともしない(そういう設定だからしかたがない)頑固者と移民(?)のコンビが未解決事件を解決していくという枠組みは、たしかに使い出がある。映像は繊細で美しく(とくに交通事…

JSA

パク・チャヌク監督、イ・ビョンホン、イ・ヨンエ、ソン・ガンホ、シン・ハギュン、キム・テウ。筋立ては非常にシンプル。役者はみなうまい。とくにソン・ガンホ。

メンタリスト シーズン7

やはり勢いの衰えは否めないか。最後の連続殺人犯とか、とってつけたような。レッド・ジョンにまつわる謎も謎もままだし(なぜジェーンの絞りこんだ容疑者7人とか、あれほどの情報を知りえたのか、など)。しかし、海外ドラマの愉しさを教えてもらったシリ…

真夜中の太陽

ジョー・ネスボ、早川書房。こんな隠れ場所もあったのですね。ラストはちょっと意外だった。

花殺し月の殺人

デイヴィッド・グラン、早川書房。石油が出て急に大金持ちになったオクラホマの先住民たち。そこに後見人制度を利用した白人たちが群がり、金をむしり取るだけではすまず……。いちおうの犯人が示されたあとで、無数の犯人が示唆される。ノンフィクションなが…