2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ブラッド・メリディアン

コーマック・マッカーシー、早川書房。宇宙的に美しい荒野のなかを進んでいくインディアン討伐隊。凄惨な殺人の連続。的確な比喩——たとえばさまざまな月。無毛の巨人判事の圧倒的な存在感——「最後に本物が残った」。隊長グラントンが殺されるユマ族の襲撃か…

ロバート・B・パーカー逝去

http://www.usatoday.com/life/books/news/2010-01-19-parker-obit_N.htmペンズラーのことばがすべてを語っている。本当にいい人だったと思う。それがそのまま作品に現れていた。 覚悟はしていたつもりだが、悲しくて放心してしまうほど。

ラトルのブラームス交響曲

とくに2番と4番がすばらしい。2番の第3、4楽章、4番の第3楽章など、ラトルの面目躍如でしょう。躍動感に満ちた演奏。

グラン・トリノ

少年を成長させる話というと、パーカーの『初秋』が頭に浮かぶ。スペンサーと少年のやりとりはたしかに強い印象を残すけれど、じつは『初秋』にも、『グラン・トリノ』のように“避けられない悪の存在”という暗い状況があったはずだ。いま安心してみられるハ…