2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧

アーサーとジョージ

ジュリアン・バーンズ、中央公論社。アーサー・コナン・ドイルとジョージ・エイダルジという実在の人物と実在の事件をもとにした小説。全篇に落ち着いた雰囲気が流れ、とくにドイル死後の最終章が印象深い。ジョージが昔の冤罪事件を振り返って、サー・アー…

鏡の国の戦争

ジョン・ル・カレ、ハヤカワ文庫。『寒い国から帰ってきたスパイ』でブレイクしたあとの作品だから気も遣っただろうが、少々印象は薄いか。乱暴なことを言えば、「潜行員エイヴリー」の第二部は不要だった気もする。あるいはもっと短く切り詰めるか。もちろ…