2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

M:i:III

まったく見事に中身のない映画。ただたんにアクションが連続して、トム・クルーズを愛でるというそれだけ。上海が出てくる必然性もまったくなく(あえて言えば今回のアクションに好適なビルの並び方?)、中国マネーが呼び寄せたのかと思ってしまう。ホフマ…

ゴーストマン 時限貨幣

ロジャー・ホッブズ、文藝春秋。世評どおり非常にスタイリッシュでクール。まったく贅肉がない犯罪小説。まずは文句なし。でも、贅肉がないならないで、多少欲しくなってしまうのが天の邪鬼な自分ですが。

山田和樹&日本フィルのR・シュトラウス&シェーンベルク

思いがけず時間ができたのでサントリーホールへ。「バラの騎士」の「ワルツ第1番」は、途中管が鳴りきっていない気がしたし、テンポももっと柔軟なのが好みだが、次のシェーンベルクの「浄められた夜」は見事な美しさだった。実演で聴いたのは初めて。後半の…

帰省

半年ぶりに。錆びたシャッターが並ぶがらんとした商店街を、宅配便の車だけが行き交っている光景は、ほとんどSFのディストピア。数少ない新しい建物はみんなデイサービス。無人駅の切符販売機のパネルにはショウジョウバッタがとまっている。親や親戚のお…

ビッグ・リボウスキ

富豪の秘書役のホフマンも好演だが、第一にコーエン兄弟、第二にジェフ・ブリッジズとジョン・グッドマンの映画ですね。グッドマンが飼っている犬はノーフォーク・テリア?

にっぽん紀行 遺影を背負って

NHKで見た。大分県保戸島に、亡くなった島民の初盆に誰かがその遺影を背負って踊るという風習がある。喪主が背負うのではなく、亡くなった本人がいちばん望んだであろう人が背負うというのが味噌。夫の遺影を娘ふたりの婿たちに託す夫人、早くから別の地域の…

ひとりの体で

ジョン・アーヴィング、新潮社。本当に久々のアーヴィングだったが、たいへん面白かった。バイセクシャルにもいろいろあるわけですね、相手がトランスセクシャルまではOKとか、性転換者までいくと自信に満ちあふれすぎていて駄目だとか。 セクシャリティをめ…

自堕落な凶器

A・S・ウィンター、新潮文庫。三つのパスティーシュの書き分けは見事だが、ひとつの物語として見たときに、この方式をとる必要があったのか。中篇をひとつずつ愉しみ、気づくと連作だった、ぐらいの位置づけ? しかし、いちばん面白かったのは形式的にはい…

脳内ニューヨーク

なんだかわけのわからない映画だが、いちばん早く死にそうだった主人公(ホフマン)がいちばん最後まで生き残った。あとで改めて考えてみたいが、考えるころには忘れていそう。でも、忘れてもいいんだよ、見ているこの時間が穏やかなら、と言われているよう…

ダウト〜あるカトリック学校で〜

ストリープとホフマンはどちらも見事な演技だが、映画としてはどうなのか。え、これで終わり? という感じ。何も答えが示されない。どんなことにも伏線+回収を求めてしまうのはよくないのでしょうが・・