2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

インサイダーズ

ウ・ミンホ監督、イ・ビョンホン、チョ・スンウ。原題は『内部者たち』。最後の罠はなるほどという感じだけれども、祖国日報主幹イ・ガンヒとチンピラのアン・サングの関係がわかりにくい(唐突に回想場面に切り替わるのでなおさら)。兄弟分だというが、ど…

無痛の子

リサ・ガードナー、小学館文庫。『カササギ殺人事件』がクリスティへのオマージュだとすれば、見立て殺人や、収監されたソシオパスを訪ねる刑事、街に放たれたシリアルキラーなど、こちらはトマス・ハリスへのオマージュがたくさん。そもそもの設定にはやや…

いろとりどりの親子

レイチェル・ドレッツィン監督、アンドリュー・ソロモン。ふつうではない6組の家族のドキュメンタリー。とくに泣けたのは、自閉症の子と初めて意思疎通ができたときのことを語るお母さん("He is real.")と、低身長のカップルの妻の妊娠を知った夫の両親の…

ゲット・アウト

ジョーダン・ピール監督、ダニエル・カルーヤ、アリソン・ウィリアムズ、ブラッドリー・ウィットフォード、リルレル・ハウリー。アマゾンに薦められて見たが、これまた後味が非常に悪い。もちろんそれを狙っているわけですが。主人公のうまさは救い。

日曜の午後はミステリ作家とお茶を

ロバート・ロプレスティ、創元推理文庫。日本語タイトルは英国風だが、れっきとしたアメリカ人作家による短篇集。どれもよくできているが、「シャンクス、殺される」がベストではないだろうか。自分なら、「シャンクスはバーにいる」か「シャンクス、物色し…

猟奇的な彼女

クァク・ジェヨン監督、チョン・ジヒョン、チャ・テヒョン。設定は古いし、ありふれているしなどと思っていたら、タイムカプセル以降の30分できちんとまとめて、しみじみさせるから油断できない。『冬のソナタ』的なところもあり(偶然がすぎるところもw)…

Shostakovich - Jazz Suites

あの重厚長大な交響曲群を作曲した人とは思えないほど軽妙で、愉しい組曲。振り幅激しいですね。ジャズというよりはダンス音楽だけど。映画音楽にもそのまま使えそう。 www.youtube.com

日本語歌詞の"L"発音について

どうでもいい話題ながら、日本人の歌手が、とくにサビなどでラ行を"L"で発音しはじめたのは、いつからだろう。今井美樹やJUJUは、サビだけじゃなくて日本語歌詞のラ行の大半がL発音。LのほうがRよりクリアな音だから、耳に心地よいのだろうけれど、これを始…

ハイティンク/ショスタコーヴィチ

ショスタコーヴィチの交響曲を初めて全曲聴いた。現代のオーケストラでできることはマーラーがやり尽くしたかに見えたけれど、まだあったということですね。とくに打楽器。重い緩徐楽章もすばらしい。5番や10番がいいのはもちろんだが、意外に6番が美しかっ…

カササギ殺人事件

アンソニー・ホロヴィッツ、創元推理文庫。たいへん緻密・丁寧な仕事で、クリスティを初めとする古典ミステリへの愛も満載。本格好きにはたまらないだろう。近年屈指の収穫であることはまちがいない。

コクソン

ナ・ホンジン監督、クァク・ドウォン、ファン・ジョンミン、國村隼。韓国版エクソシスト? だが、本家より怖いし、後味も悪い。いろいろな意味でつらい映画でした。

ショルティ/マーラー

いや本当にシカゴ響の管はすばらしいなあ。とくに感心したのは第5番。私にとっては決定盤。久しぶりにCDを聴いて興奮した。7番もいい。思えばどちらも管が大活躍する曲でした。8番はポップがすばらしい。 対照的に、9番はじっくり型の演奏。第1楽章の最大の…