2008-01-01から1年間の記事一覧

広州、中国

中国でのビジネスは、現地のキーパーソンを知っているかいないかで天と地ほどの差が出る。北京、上海、広州と出張したなかで広州がいちばん楽しかったのは、同行してくれた中国人スタッフがキーパーソンと昔なじみだったせいもある。とはいえ、食在広州。食…

コンゴ・ジャーニー(上・下)

レドモンド・オハンロン、新潮社。業務資料として読みはじめたら、おもしろくて一気読み。いまの時代に著者のような知識人がいると思うとうれしくなる。「ダイオウイカの推進力にもなるほどの蠕動運動」(トイレでの描写)には笑った。コンゴ人の学者であり…

SHINE A LIGHT

いまかかっているローリングストーンズの映画に行きたくてたまらない。行けば最高の年末になることはわかっているのだけれど。http://www.shinealight-movie.jp/大昔、東京ドームのライブに行ったときには、100メートルほど先に生身の彼らがいるという感慨は…

慶良間

バハマにも出かけた先輩が、世界でいちばんきれいと言っていたから、ここの海はかなりのものなのだろう。潜ってみると、一面の白い砂の上に、珊瑚の島がぽつぽつと並び、色とりどりの魚がまわりを泳いでいる。陽が射すとまさに夢のような光景。温暖化であれ…

マーラーの第9

マーラーの9番が大好きだった時期がある。これがニ長調で始まり、変ニ長調で終わるなら、自分は変ニ長調で始まってニ長調で終わるアダージョを書いて決着をつけてやろうと思ったことも。昔、サントリーホールでベルティーニ/ケルンの9番を聴いたらすばら…

Phoenix, USA

アリゾナ州フェニックスへの出張。たしかこのWigwam Resortに滞在した。でも土の色を基調にした内装がきれいだったことと、乗馬ツアーで初めて馬に乗ったことしか憶えていません。サボテンの群生地のようなところを一列で進んでいくのだが、年配の女性が風に…

Super Folk Song

矢野顕子はピアノと完全に一体化している。バレリーナが手足を操るように、自在に優雅にピアノを操る。どの曲も天才の面目躍如だが、「それだけでうれしい」には完全にノックアウトされました。

Boulder, USA

コロラド大学ボルダー校。いま留学できたらどうするだろう。もっと真剣に勉強する。寮住まいではなく最初から下宿する。そして何よりもっとexpress myselfする。あちらでは日本ふうの遠慮はまったく評価されず、わからないやつと思われるだけだ。しかし、写…

Hourglass

これもよく聴いたアルバム。シンガーソングライターの鑑のような。でも鈴木祥子でいちばん気に入っているのは、アコースティック・ギター伴奏の「優しい雨」です。

Boston, USA

歴史の街ボストン。移民の街。赤煉瓦の街。レッドソックスの街。歩行者が信号を守らない街。縁あって深くかかわることになった街でもある。ニューヨークから夕暮れに飛んだが、上空から見た海沿いの景色は息を呑むほど美しく、ぽつぽつとつきはじめた地上の…

囲碁

自分の腕前は素人未満だけれど、依田紀基九段のファンである。面構えがいいし(男は顔だ)、発想が宇宙的(に思える)。今後の活躍を心から祈っています。御多分にもれず、囲碁に興味を持ったのは「ヒカルの碁」から。これ、世の中の小説の半分を吹っ飛ばす…

ばらの騎士

クライバーは、ベートーヴェン7番もブラームス4番もトリスタンもいいけれど、やはりこれだろうか。オケも歌手陣もすばらしいのひと言。第2幕のバラの献呈の二重唱は、まさに天上の音楽。ニュー・イヤー・コンサートでラッパを吹いていたのもじつに愉しそ…

Vancouver, Canada

箱庭のようにこぢんまりしたヴィクトリアから、遊覧船に乗って着いたヴァンクーヴァーは、大都市にしてはかなりきれいだった。海辺の公園が広々として気持ちがいい。食べ物もうまい。カナダと言えば、バンフやウィスラーにも一度行ってみたかったが、ついに…

クリフォード・ブラウン

クリフォード・ブラウンのトランペットは温かい。マイルス・デイヴィスの知的刺激に満ちた演奏もいいけれど、どっちが好きかと言われれば、ブラウンかな。ストリングスや歌手と共演したレコードもよく聴きました。夭逝したのがかえすがえすも残念。

Moscow, Russia

契約の調印式で訪れたモスクワは、文字どおりスケールが大きく、道路は広すぎてとても横断できない。地下鉄の駅も宮殿のように豪奢で広く、体制変更にともなって駅名があちこち変わっているので、迷ってしまう。たまらず地上に上がると、軍人が大勢集まって…

キー・オブ・ライフ

かつてスティーヴィー・ワンダーの曲は、スティーヴィー・ワンダーにしか書けなかった。いわゆるモータウン・サウンドともちがい、本当にユニークで、しかも人の心を揺さぶった。その頂点とされるのが、このアルバム。きら星のごとき名曲の数々。LPで言え…

Montreal, Canada

国際契約関係の仕事について、初めて出張した場所。現地の会合出席者全員がフランス語と英語のバイリンガルで、本当にびっくりしたときにはどちらのことばになるの、なんてお決まりのジョークが交わされていた。郊外のフレンチ・レストランに連れていっても…

アーノンクールのドン・ジョヴァンニ

これも最近購入。「ドン・ジョヴァンニには40のテンポがある」とアーノンクール自身が言っているとおり、隅々にまで行き渡ったコントロールの快感がある。弦の響きもふくよか。個人的には、第1幕の終わりはもう少し流麗にいきたいところだけれど、地獄落…

ライフ・ストーリー

20年ほどまえにいわゆる「ワールド・ミュージック」が注目されたころの代表格、ディック・リー。この人の音楽は線が太い。デビュー曲「ライフ・ストーリー」のコード進行の妙は、ドゥービー・ブラザーズのWhat a Fool Believes、荒井由実の「中央フリーウ…

馬頭刈山

武蔵五日市〜千足バス停〜天狗滝〜つづら岩〜馬頭刈山〜高明山〜軍道バス停〜瀬音の湯〜武蔵五日市。天気もよく、富士山も見えて快適な山歩き。檜原では小学生が遠足で登るというが、いやなかなか登りでがあります。瀬音の湯は、泉質もさることながら、湯上…

ビューティ

坂本龍一の音楽にのめりこんでいた時期がある。なかでもこれは何度聴いたことだろう。バーバーのアダージオも西洋音楽を解体しつつ、かつ美しいが、ちんさぐの花で三線の奥から立ち上がってくる和音の美しさは、とてもことばで言い表せないほどです。

Port Douglas

グレート・バリア・リーフの玄関口。ケアンズよりこぢんまりしていて、浜辺が美しい。レストランも充実。ところが、滞在中は残念ながら連日雨模様で、いっしょにいたアメリカ人と部屋でトランプばかりしていた。もちろんシュノーケリングはしました。熱帯雨…

ケルン・コンサート

最初の曲ももちろんすばらしいが、パート2Cがなかったらいまの自分はなかっただろうと思われるほど。コンサートにも何度か足を運んだけれど、ケルンほどの名演はなかったように思う。これを生で聴いた人たちのまえには、どんな景色が広がったのだろう。

Canterbury, UK

地元の大学に留学していた会社の先輩を訪ねたのはいつだったか。海岸が絵に描いたように美しかった記憶がある。そのあとスコットランドのネス湖まで足を伸ばした。伸ばしすぎです。

後宮からの逃走

モーツァルト30代の傑作群の影に隠れがちだが、ショルティ、ウィーン・フィルのこれはまちがいなく名盤で、グルベローヴァのコンスタンツェが絶品。第2幕最初のブロンデのアリアは、モーツァルトのなかでも大好きなアリアのひとつ。そのあとのコンスタン…

Routeburn Track

山岳ガイドと行く、ニュージーランド南島のトレッキング。日本の山と同じように水が多く、よって緑が豊富で、じつに気持ちがいい。宿泊小屋は清潔で、シャワーまでついていた。keaという大きな緑のオウムが人になついている。この地にはめずらしく、3日連続…

ドン・ジョヴァンニ

墓に持って入りたいオペラのひとつ。ことに第1幕の終わりにかけてはモーツァルトらしさが横溢していて、幸せなことこの上なし。聴いた回数が多いのはベーム、フルトヴェングラーだけれど、カラヤン最晩年のこれは、巨匠が生涯振りに振ってたどり着いた境地…

Sankt Gertruds Kloster

仕事でつき合ったデンマーク人はみんな「大人」で、気配りが細やかだった。頭もいいが、ときに大胆に行動する人たちだった。コペンハーゲンに出張したときに、そんな彼らに紹介された店がここ。店名は忘れていたけれど、元修道院ということと、洞窟を思わせ…

ポゴレリチのスカルラッティ

ピアニストと言えば、ポゴレリチを忘れるわけにはいかない。「夜のガスパール」や「展覧会の絵」の完成度にも感心しきりだが、驚きの度合いで言えば、スカルラッティのCDが並はずれていた。硬質で、明るくて、軽やかで、見事に粒のそろった水晶のような音…

雪岳山

いちばん数多く訪れた国は韓国。出張半分、自腹半分で。なかでも忘れられないのは、友人ふたりと行ったソラクサン(雪岳山)です。ソウルからソクチョ(束草)、ソクチョからバスでソラクサンの麓、そのあとまたバスでオセクオンチョン(五色温泉)に寄って…