2008-01-01から1年間の記事一覧

Portrait in Jazz

言わずと知れたビル・エヴァンスの名盤ですが、久しぶりに聴くと、ラファロがやはり際立っている。各コードのベース音を弾くというより、メロディを奏でていて、とりわけテンポが速めの曲でポリフォニー的。それがエヴァンスの深い和音と、じつにしっくりく…

センチメンタルな旅・冬の旅

いま生きている日本人に「天才」がふたりいると思っていて、ひとりは矢野顕子、もうひとりは荒木経惟だ。これはいまだに心揺さぶられる1冊。古今東西、人の死をこれほど切実かつ的確にとらえて昇華した作品にはめったに出会えない。個を突きつめれば一般性…

Hotel Königshof Bonn

ライン川沿いの小さなホテル。一度出張で滞在し、その仕事が終わったあと、部屋である本を懸命に訳した懐かしい思い出がある。その本がきっかけで、自由業の道を選ぶことになった。http://www.hotel-koenigshof-bonn.de/ジョン・ル・カレのAbsolute Friends…

ヴァントのブル8

これも個人的な音楽の空白期間に出ていた1枚。聞き逃していたら一生の損だった。ブルックナーの8番の場合、たいてい第2楽章までで気分がよくなってあとはパスしてしまう不真面目なファンだけれど、これは第3、4楽章がすごい。どの1音にも艶、ふくよか…

The Plantation House

もし自分にとって世界一のレストランはどこかと訊かれたら、迷わずここと答える。http://theplantationhouse.com/ゴルフのクラブハウスの一画だが、ハワイ諸島のなかでも自然と施設のバランスがいちばんいいマウイ島の高台にあって、料理はもちろんのこと、…

オーディオ復活

仕事中は音楽なしを旨としていたのだが、多少気分転換しないととうてい終わりそうにないものを引き受けたのを機に、大昔に使っていたオーディオ機器を引っぱり出して、職場に持ってきた。かつ、昔のストックだけではつまらないので、いま出ているCDも買い…