2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

IQ

ジョー・イデ、ハヤカワ・ミステリ文庫。「サミッチどこだ、ビッチ」ラップが軽快。巨大な犬を使うアイデアも斬新。あえて難を言えば、ふたつの時間軸をV字型に収束させようとしたことで、アイザイアの探偵としての活躍ぶりが最後に集中してしまった。つま…

海よりもまだ深く

是枝裕和監督。クライマックスは台風だが、たいしたクライマックスでもないような……。ダメ男とまわりの人々の日常を切り取った短篇小説のような作品。

奪われた家/天国の扉

コルタサル、光文社古典新訳文庫。ウサギを吐き出す人の話(「パリへ発った婦人宛ての手紙」)に驚愕。世の中にはいろいろな作家がいるものだ。

ありふれた魔法

盛田隆二、光文社文庫。こういうリアリティに重きを置く小説は、ちょっとまちがうと一気に興が冷めると思うのだが、はずさないところが見事。まさかこういうエンディングになるとは思わなかった(もっと絶望のどん底に落とされるのかと……)。浮気がばれたあ…

アクロイド殺し

アガサ・クリスティ、早川文庫。クリスティ十八番の冷たい観察眼などは楽しいものの、犯人の意外さを除けば、それほど偉大な作品だろうかという気が。偶然の出来事が重なりすぎている感じもするし。