世界は分けてもわからない

福岡伸一講談社現代新書。語ることばを持った理系の人の話は本当に面白い。第6章「細胞のなかの墓場」の論理展開のすばらしさに感心していたら(膵臓ガンは怖い)、そのあとスペクター事件というものすごいドラマが待っていた。そこいらのスパイ小説がぶっ飛ぶほどのスリル。名前がスペクター(Specterと綴れば、幽霊、妖怪)というのもできすぎです。