スクープ

イーヴリン・ウォー白水社。全体にわたっていまひとつ作家の意図が汲み取れず、残念ながらあまり愉しめなかった。人ちがいでアフリカに送られたライターがスクープをものにするという大枠はいいとして、細かいギャグと思われるものがはたしてギャグなのかもよくわからず……。修行不足です。
しかしまあ、まったく私的な休暇でゴルフをしている公人にメディアが大挙取材して、たんなる「決意」を放送したり、経済制度無視(ただの人気対策)の携帯値下げ発言をなんの批評もなく流したり、記者会見で決まった人間しか質問できない状況に諾々としたがったり、ポスターに落書きしただけの高齢者を実名入りで吊し上げたりと、北の某国のことを嗤えるんですか、この国は。