ハンニバル・ライジング

トマス・ハリス新潮文庫。なんだか壮大で華麗な無駄という気がする。バイクで夜の街を疾走する若き日のレクター、というのは斬新な画かもしれないが、彼が「カンニバル」になった経緯もわかったようでわからないし(妹の件だけでこれほどのメタモルフォーゼが起こりうるとは思えない)、過剰な日本趣味もどうなのか。映画の脚本も今回初めてハリスが書いた由。映画化の話が先にあったか、同時進行だったのかもしれません。