菜食主義者

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ハン・ガン、CUON。連作中篇とも言えるし、ひとつの長篇とも言える。ある日いきなり菜食主義者になって、しまいに食べること自体を拒み、植物になろうとしている女をめぐる物語。作品ノートに「慰めや情け容赦もなく、引き裂かれたまま最後まで、目を見開いて底まで降りていきたかった」と書いてあるようだ。全体として見事だが、とくにまんなかの「蒙古斑」がいい。この作家の作品はすべて読まなければと思う。