春を待つ谷間で

S・J・ローザン、創元推理文庫。舞台が自然豊かなアップステートの冬であるせいか、静謐な雰囲気が漂う。謎の仕込みも丁寧で、人物描写がうまい。とくに州警察のマクレガーの描写はむずかしいはずだが、納得感がある。

ビル・スミスの人柄やリディアとの関係は、シリーズ全体を通して味わうべきものなのでしょう。