メグレと若い女の死

ジョルジュ・シムノン早川書房。やはりシムノンはうまい。捜査とともに、死んだ女の姿がくっきりと浮かび上がる。無愛想な刑事ロニョンの使い方もうまく、メグレが彼を煙たがりながらも一目置いている様子がよく伝わってくる。それを言えば、メグレのやさしい人柄も(最後にバーテンダーにきちんと飲み代を払うところまで)。