「レッド・ドラゴン」前夜のレクター博士とグレアムをフィーチャーしたTVドラマシリーズ。そもそもFBIの一部門の管轄下でこれほど頻繁に、これほど凄惨な猟奇殺人が起きるわけがないから、リアリティは度外視するにしろ、ちょっと話がわかりにくいか。それを言えば、ウィルが犯行を追体験できる能力の持ち主というところで、すでにフィクションの世界ですけれども。
第1話からレクター博士が犯罪者であることは仄めかされるが、大きな転機は第8話の楽器屋の殺人犯と闘うエピソード。ここから博士は悪人として突っ走る。レクター博士は（自分の欲望を満たすために）たんに病気のウィルを利用しているだけなのか。それとも友情めいたものを抱いているのか。
ちなみに、毎回、料理や食事の場面は画としてたいへん美しい。
