ブリムストーンの激突

ロバート・B・パーカーがいまいちばん書きたいのは、このシリーズではないかという気がする。

「こんなことを言うのはお前にだけだ、エヴェレット」ヴァージルが言った。「お前には愚か者に見えてもかまわないんだ。しかし、今回は彼女を信じている」
「ほかの男たちは?」
「俺には関係ない」

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「俺たちは、背後から撃つようなまねはしない」ヴァージルが言った。「俺たちは、正しいと思うことをするために命をかける。昔、誰かが俺に言ったことがある。それだけあれば充分だと」
「誰だ、そいつは?」
「賢いやつだ」ヴァージルが言って、コーヒーをすすった。「陸軍士官学校に行った」
「そうか」俺が言った。「あいつか」