2011-02-09 七人のおば パット・マガー、創元推理文庫。まったく期待していなかったが、たいへん面白かった。この人はいける、と最初に思ったのは、テッシーとバートがなぜ惹かれ合ったのかという分析(p. 53)のところ。ほかにもハイスミスを思わせる冷徹な観察がちらほら。しかし、構成上しかたないとはいえ、サリーが全場面に立ち会っているというのはややリアリティに欠けるか。たとえば、ポーチにいて家のなかの会話がすべて聞こえるわけがない。地獄耳すぎです。